雑な奇数プリースト談

 

 

どうも。今月のワイルドランク戦で上位100人に入るとWild openの予選に参加できるということで先月から少しワイルドで遊んでいる中、変なデッキで思いの外勝てたのでソレについて書いていきます。

 

タイトルからネタバレにはなっているのですがそのデッキとは『奇数プリースト』です。奇プリについて書く前にまずは偶奇について

 

■ 奇数、偶数について

 

ハースストーンに奇数、偶数縛りのデッキというものが登場して大分経ちますが、このギミックに関してはウィッチウッドが登場してから数か月以内にラダーで戦う事の出来るデッキが絞られました。この時点で目無しとなったデッキはよほどのことが無い限り再浮上(そもそも浮いては無いが)することは無い、と見るのが普通だと思います。『奇数・偶数パラディン』、『奇数ローグ』、『偶数シャーマン』、『偶数ウォーロック』これら以外の偶奇デッキは今でもファンデッキ止まりです。

 

その中で特異であったのは『奇数ウォリアー』、『奇数メイジ』

 

『奇数ウォリアー』は新カードの追加内容(《エターニウム・ローバー》、《オメガ・アセンブリ》、《ジリアックス》、《ダイノ・マティック》、《スーパーコライダー》《狂気の天才Dr.ブーム》/《スモルダーソーンの槍騎兵》、《エンバースケイル・ドレイク》、《ドラゴンモーの爆炎龍》、《ドッカンドラゴン》)が大きかったため一躍一線級のアーキタイプとなりました。メカメカ大作戦だけで6種10枚のカードが追加されたらそらデッキになるよ。それ以前はこんな感じ。

 

beerbrick.com

 

個の除去を急襲持ちのミニオンに頼ったり全体除去に《バロン・ゲドン》や《キングモッシュ》を追加しているなど当時のプールでのチョイスが伺えます。

《大暴れ》、《乱闘》を然るべき時まで温存することのできるようになった《ダイノ・マティック》、《スーパーコライダー》。リソース回復手段及び除去札になる《オメガ・アセンブリ》、メカに急襲付与や半永久リソースの《狂気の天才ドクターブーム》等、いかに『奇数ウォリアー』というデッキが強化され、Tier1へと登りつめた理由がよく分かります。強いカードは強い。ちなみにこれらのパーツは次のスタン落ちでも概ね現役なんですよね。

 

 

『奇数メイジ』にも当然新カードの追加がありました。《ジリアックス》、《天文術師》/《大胆な火喰い男》、《放火魔》、《爆炎波》《ドラゴンホークのロア・ジャナライ》。元々豊富な除去に加え、絶対的なフィニッシャーである《凍血の魔王妃ジェイナ》等カードは揃っていたため、そこにカードがある種追加されればそこそこやるのは明白。しかしこの奇数デッキが前よりも環境での立ち位置が良くなっているのは主に周りの弱体化が大きな要因です。

 

beerbrick.com

 

目の上のたんこぶ、『マリゴス・トグワグルドルイド』おじゃま虫『シャダウォックシャーマン』、煙たい存在『キングスベインローグ』

 

 

ちょっと嘘でしょ!?(歓喜

 

 

春が来た、というほどでは無いが《マナワーム》を失った悲しみを乗り越え、環境へ帰ってくるには十分な変化だった。レジェンド上位報告やプレイオフの4デッキに採用されるなど一定の存在感が残るまで舞い戻ったのは間違いないだろう。

 

 

 

さて、このままでは奇数偶数振り返りおじさんになってしまうので本題の『奇数プリースト』に立ち返ろうと思う。

 

 

■ 奇数プリーストについて

 

Twitchでワイルドラダー中に何のデッキを使おうか募ったところ、ただ3文字だけその言葉があった。

 

 

『奇プリ』

 

 

『奇数プリースト』、前述した通り偶奇デッキは登場してから間もなく活躍できるデッキが絞られました。そして当然奇数プリーストは敗北者。取り消そうにも同調してくれる人はいないでしょう。一応縛り特有の強?カードは貰っているが…

 

f:id:Tya-jin:20190120124841p:plain

 

《きらめく蛾》。全体《神授の霊力》という効果としてはそこそこな一枚。しかし問題はカードプール(※スタンダード)にあった。デッキ作成の時とりあえず《月を食らうものバク》を入れて奇数プールを見るとあら不思議、一面の紙・紙・紙。

除去こそ新カードの《集団ヒステリー》の追加で厚みは増したもののびっくりするぐらいミニオンが弱い。ミニオンが弱い=《きらめく蛾》も弱い、ヒーローパワーの4点ヒールを撃ちたいミニオンもいない。体力を2倍にしてバーストだすなら普通のコンボプリでええやんというモニョモニョしたデッキなのだ。

 

このスタン奇数プリースト家が抱える問題点は大きく以下2つ

▪ ヒロパ4点ヒールが弱い。対象とするミニオンが少ない、顔に撃とうにも有効的な相手が少ない(強化し損)

▪ カードが弱い。かつての『奇数ウォリアー』がそうであったように強いカードがなければ縛りデッキは成り立たないのだ、《きらめく蛾》もポテンシャルを引き出しづらい

 

燻ってる系偶奇のテンプレである

 

 

以上の事から奇プリコメに対して良い印象は抱かなかったものの使いたいデッキも無いし、まぁやるかと言いつつ雑にデッキを組んでラダーへ。

 

 

f:id:Tya-jin:20190120131201p:plain

 

 

ヌッ!

 

 

 

勝てる。想像以上に勝利を重ねていた。

 

ワイルドならもしかするともしかするのかもしれないしそうでもないのかもしれない

 

パラディンの1敗はただの手札事故(《内なる炎》、《きらめく蛾》×2、《ドッカンドラゴン》、《アレクストラーザ》)なので無視。しかしこの戦績は無視できるものではなさそう…。ということでワイルドの『奇数プリースト』が何故やれるのか、他のカード選択など自分がまとめたくなったためブログを書いた次第である。

 

 

 長くなってきたのでちゃっちゃと結論

 

 

 

ワイルドであればスタン奇プリが抱えている問題を解消できている。これに尽きる。当然の帰結。だけど回そうとしないとこの単純な事なんかだーれも気にしない。ワシがそうじゃった。

 

問題解決の上でこの2枚の存在は大きい

 

f:id:Tya-jin:20190123161654p:plainf:id:Tya-jin:20190123161714p:plain

 

スタンダードよりも序盤のプッシュが強く、その強烈さも相まりこのヒーローパワーが腐るということが少ない。また、自分の体力を回復するだけでなく 《デス・ロード》や《ドラゴニッド諜報員》など高スタッツのミニオンがワイルドには存在するためミニオンを対象にとってもよい。スタンダードよりも圧倒的に盤面に残りやすいミニオンは《きらめく蛾》のポテンシャルを十二分に引き出すことができる。諜報員に関しては何故このスタッツにこの効果なのか甚だ疑問だが、その恩恵にあやかっていこう。

 

▪ デッキの雑解説

 

f:id:Tya-jin:20190123163920p:plainf:id:Tya-jin:20190123163926p:plain



『奇数プリースト』という名の『ドラゴンプリースト』である。

最終的には《きらめく蛾》から《内なる炎》or《ヴォイドリッパー》でバーストだして終わり。デッキについて解説するよりも各採用カードについて逐一書いた方が全体像が分かりやすそうなのでそういうスタイルで。

▪《ノースシャイアの聖職者》

 終身名誉1/1/3。《真言・盾》腐りそうだし、パラディン辛いし入れた方が良いやろということで脳死の2枚投入。だしやすい。

▪《真言・盾》

 《タール・クリーパー》、《デスロード》をさらに固く。最悪相手に撃って解答を探しにいきましょう

▪《内なる炎》

 お手軽1マナバーストの奴。《待ち伏せのガイスト》君も割合で言えば相当生息数少ないし出会ったら泣くしかない。3t《デスロード》にさっさとこれ使って殴るのも良い。一枚目は雑に使っていこう。どうせ後続引くから

▪《ヴォイドリッパー》

 《きらめく蛾》が全体《神授の霊力》ならこちらは全体《内なる炎》。2枚目は弱いため入れたくない

▪《タール・クリーパー》

 海賊ウォリ大暴れの副産物。3マナミニオンでテンポプレイできるカード少ないんですよね。改良の余地がある部分。裏を返せばそこが弱い。なので1枚採用

▪《デスロード》

 コンボ、ハイランダーが渋い顔する奴。倒したくないなぁ~みたいな相手の素振りが見えたら体力を倍にするなり急にバーストするなり色々出来る。確定2枚

▪《トワイライトの侍祭》

 ちょっと怪しい枠。3マナパスするの嫌だしなぁ~とか言ってだすこともある。《密言・死》以外の疑似除去枠

▪《ブラン・ブロンズビアード》

 主な併用先は《アジュア・ドレイク》、《ドラゴニッド諜報員》、《きらめく蛾》。絶対要る

▪《密言・死》

 除去。主に《偶数シャーマン》の4/7/7やそれに準ずる早い段階でのファッティへの対処札。抜くに抜けん。これとヒロパあれば序盤は何とかなる

▪《アジュア・ドレイク》

 ドロー兼ドラゴンカウント用。最終的には《内なる炎》でドーンだからね。ドローは大事

▪《カバールの奪歌師》

 奇プリを進めてきた方がオススメした一枚。人に勧める上で自身が回してるの好感が持てますよね。実際良いと思います

▪《きらめく蛾》

 このデッキの核。《ブラン略》がいれば《ドラゴニッド諜報員》は体力24になるのでワンチャン狙っていきましょ

▪《ドラゴニッド諜報員》

 存在が謎

▪《ロウゼブ》

 Japanese TUYOI 

▪《集団ヒステリー》

 新除去。2枚目はどうなんでしょうね?1枚はいる

▪《ドッカンドラゴン》

 除去兼ドラゴンカウント枠。主に後者用。これが無いと《ドラゴニッド諜報員》がドラシナする枚数が少なくなるため抜けない。《ナイトスケイルの長》より圧倒的に強い

▪《心霊絶叫》

 いつもの

▪《アレクストラーザ》

 ドラゴンでありフィニッシャーにもなる。これだして次に体力倍にして16点パンチできたら簡単よね

▪《月を食らうものバク》

 バニラ

 

地の強い『ドラゴンプリースト』をベースに特殊なバースト(蛾+炎orリッパー)がでるわからん殺しがこのデッキの持つ強みでしょうね。

次は入れ替え候補ですが自分の考えをまとめてもいるので否定的な意見が多いです。元々自分用のまとめだしね

 

▪《チビ・トワイライトドラゴン》

 序盤が弱い、ドラゴンカウントに若干の不安がある上記のデッキに上手く対応しているようなカード。でも2/3ごときで何とかなるような状態ではないのが今のワイルド。最初にデッキを作った時にパワーの低いカードを入れるよりも《ドッカンドラゴン》の方が良いかなと思い不採用

▪《狂気ポーション

 ささらん。これでアグロを返す時代は終わったんだなって。コンボプリーストではないため相手のミニオンを奪って《きらめく蛾》でうんぬんというのは現実的ではないですね。BIGプリーストに対するバーンズへの返し、奇数ローグの1tバッカニーアへの解答ではあります。書いてて強い気がしてきました。入れても良いかも

▪《ヴォイドリッパー》2枚目

 要るような要らないような…。そもそもバーストをだすためには《きらめく蛾》が必要なので、蛾2枚に対して《内なる炎》含め4枚のバックアップを用意するのは微妙ですね

▪《カバールのカギ爪のプリースト》

 カバルタロン。バフ先がいないという悲しみを背負っている。《チビ・トワイライトドラゴン》を採用して1,3マナで序盤からボード形成するのも良いかもしれませんね。このようなデッキが序盤を強くしても現在のワイルドでは上手くやっていけそうな気がしないのですがどうなんでしょうか。言うだけ言ってそういった形は回してないのでね。誰か気になった方お願いします

▪《カバールの飛脚》

 こういったカードを採用する余裕はあまり無いですね。《トワイライトの侍祭》などの不採用で何とかなるでしょうか。二枚目の《タール・クリーパー》の方が強そう…

▪《ゴルゴン・ゾーラ》

 3枚目の《ドラゴニッド諜報員》などになってくれるかもしれない。この『奇数プリースト』を回していて思ったのは、相手によっては手札が減らないんですよね。リアクションカードが多い、とか、コンボパーツとか出しどころじゃなかったりね

▪《ストーンヒルの守護者》

 入れ替え候補としてピックアップしましたがこれ弱いですね。ワイルドなので

▪《ティンクマスター・オーバースパーク》

 主にBIGプリースト対策となるでしょうか。最悪ハズレを引いても《密言・死》の対象には困らないですが、このレジェンドを採用するほどの余裕は無いですね

▪《ひとまねグリマールート》

 書いといてなんですがこれも《ストーンヒルの守護者》と同じですね。特に対戦相手の専用構築用のカードが出てしまった時オワです

▪《精神支配技師》

 ワイルドだとささらないですね

▪《暴食ウーズ》

 目立つ仮想敵は『奇数ローグ』でしょうか。採用意思の弱い一枚になりそう。これ入れるなら《カバールの飛脚》や《ゴルゴン・ゾーラ》の方が勝利を引き寄せそうです

▪《ジリアックス》

 スタンダードでミッドレンジ、奇数ならとりあえず入れとけ枠になった奴。しかし5マナは激戦区なのでどうでしょうか

▪《ヘドロゲッパー》

 《ジリアックス》の方が強そうですね。このミニオンを突破するために傷ついた相手のミニオンに対して何もできないんですよね

▪《ホーリーノヴァ》

 候補のかさ増し感否めませんね

▪《掘り出されし邪悪》

 3点ALLが以前よりも強い…のでしょうか?《集団ヒステリー》の方が強そうに見えますね。他にも《密言・死》+ヒロパという動きも悪くないんですよね。除去を厚くとるのも悪くは無いんですが相対的に《心霊絶叫》のバリューを下げているんですよね。ミニオンでパンチして勝つので腐る相手にはとことん腐るなど除去の採用しすぎも考えものです

▪《大物ハンター》

 《密言・死》が見えなかったんでしょうか?この入れ替え候補をリストアップしたの寝る前の布団の中ので仕方ないか

▪《無貌の繰り手》

 テックが過ぎる一枚。絶対要りませんね

▪《アザリナ・ソウルシーフ》

 《ドラゴニッド諜報員》が滅茶苦茶なバリューをもたらすので過剰ですね

▪《チルモー》

 どうなんでしょう…遅い展開だとどうしても対策されやすいのがね

▪《ドクター・ブーム》

 初期案に採用されていたがリストラされた。重いカードはどうしても展開上優先度が下がることが多い。ちなみに入れ替え先は《タール・クリーパー》

▪《バロン・ゲドン》

 現代ハースストーンにはついていけそうにないですよね

▪《イセラ》

 ドラゴンカウントというだけで一定の価値があり、体力12も魅力的ではある

 

 

と言ったところでしょうか。記事を書くのに日にちを空けたため文章などガタガタかもしれませんがとりあえず形にはしました。久々におもしろそうなデッキだったため今後に期待できますね。まぁスタンでは無理ですが…《ドラゴニッド諜報員》が来ればいけそう

偶奇デッキに必要だった個々のカードパワー、そして環境など一定の条件をワイルドの『奇数プリースト』は満たせていると思います 

 

 

では、また